スローガン「曲がり真直ぐ、BESSの道」を掲げた新・中期3カ年計画の2年目を迎えました。昨年来のパンデミックの影響で当社も厳しいビジネス環境におかれていますが、一方で、昨今ますます加速するAI化の中で、あらためてBESSの役割りを再確認することにもなりました。それは、「感性」の火付け役ということです。
35年前の会社創設時、世の中では「これからは、『技術の時代』から『情報の時代』だ」と喧伝されていました。それに対し、当社は「では、『情報の時代』の次は?」と考えました。―「〇〇の時代」とはその〇〇の普遍化により、値段が下がり陳腐化することではないのか。「技術」が普及し、皆が同じものを作れるようになり、その価値が下がったように。「情報」も、その未来においては同じ運命をたどるのではないか。−そこで考え至った時代認識が、『ポスト情報、意識の時代』でした。
35年経ち、時代はまさにそのような趨勢を呈しているのではないでしょうか。スマホを通じて簡単に情報が手に入り、それがSNS等を通じて拡散していく・・・まさに情報の氾濫。そして、ものごとの「判断」も、圧倒的な情報処理能力を持つAIが人に取って替わらんとしている(医療や災害への対処などには、AIの能力を存分に活用することは賢明と思いますが)・・・しかし、人にあってAIが持ちえないもの、それが「意識」です。「どうしたいのか」、すなわち、未来に向かっての「決断」こそ、人が人たる所以(ゆえん)。そして、意識の核を成すものが「感性」だと思います。
BESSは創業以来、「感性マーケティング」で突き進んできましたが、パンデミックによる疎外感やAIのデータ至上主義など、時代の閉塞感に、「感性」によって風穴をあけたいと思います。
そのための大きな二つの仕掛け―「BESS MAGMA」と「梺ぐらし用地展開」。
「BESS MAGMA」は、まさに風穴をあけるにふさわしいスローガン「感性よ、噴火せよ」を掲げ、この春、東京・代官山にオープン。感性を呼び覚まし、自分らしい暮らしを発見する場所として、LOGWAYコーチャーを中心に「Like attracts like(類は友を呼ぶ)」、強烈な磁力を発しています。このMAGMAを発火点に、全国LOGWAYを活性化し、BESSファンの裾野を広げていきます。
「梺ぐらし用地展開」は、人間らしい感性を大事にした暮らし=「梺ぐらし」のために、BESSが主体となって推進する用地開発。スーパーシティ構想など利便性を追求する「地方の都市化」とは価値観を異にし、地方の良さを活かし、リアルな人と人とのつながりを目指す「地方活性化」の取り組みです。検討の方には、全国各地のBESSユーザーがその地での暮らしの先輩としてオンラインでアドバイスするなど、BESSならではの交流も。2021年3月現在、開発済・開発予定を合わせ12カ所・約100区画の提供に目処が立ち、今後さらに全国30カ所の提供を目指します。
直近の大きな二つの施策―「BESS MAGMA」と「梺ぐらし用地展開」。このくすぶりがちな世情に「感性」の火を付け、「曲がり真直ぐ、BESSの道」を進む新たなエンジンとして全開させていきます。
変わらぬ応援をよろしくお願いいたします。
2021年7月
株式会社アールシーコア
代表取締役社長 二木浩三