アールシーコア通信 第39期中間期

トップメッセージ

代表取締役社長 二木 浩三 代表取締役社長 二木 浩三 感性マーケティングの本質回帰BESSは  “オアシス業” へ 感性マーケティングの本質回帰BESSは  “オアシス業” へ

 2024年3月期は、改めてアールシーコア、BESSらしさに立ち戻り、本来の道を進む意志を示すことが、再建のための戦略であるとの認識のもと、「原点回帰」を掲げてスタートを切りました。帰るべき原点、それはとりも直さず、本質(変わらないもの)です。
 コロナ禍以前、BESSには集客力があり、「売り込む必要はない、面白がってくれる人たちに来ていただければいい」との考えでいました。しかし、コロナ禍による集客減、続いて起こったウッドショック(木材原価高騰)等の災禍下では、これまでの強みが弱みに一転してしまいました。その状況下、自分たちの本質から少しズレた対応策で自らの首を絞めてしまった反省があります。私たちが守ってきた本質、BESSというブランドは、家が単なるモノとしての存在ではなく、創業以来、感性マーケティング、いわば心を動かすマーケティングにより、築いてきたブランドです。その原点、本質が改めて重要だとの想いが今あります。
 創業時のブランドメッセージは「心を遊ばせてください」と住宅事業者らしからぬものでした。住宅は資産であるとの捉え方が一般的な中で、本来、家は持つことに価値があるのではなく、暮らしを目的とし、その手段として家があるのであり、ソフトはあくまで「暮らし方」であって、「家は道具」だと言い切ったわけです。同時に「知識こそソフトだ」と言われていた時代、「知識はハードである、そのうち辞典が話し出す日が来るのだから」とも言いました。
 資本主義による経済発展によって、便利で合理性が高く、物質的な豊かさは確かに享受できるようになりましたが、必ずしも幸福の広がりと連動していません。物質も情報も飽和し、複雑化した今、時代に流され、知識というハードにコントロールされ、自分のしたいことが何か分からない、意思の見えない、まさに情報流民とも呼ぶべき人たちが増えています。自然な笑顔が減り、無意識にでも心の寂しさや窮屈さを感じている人たちが大勢いる、倫理観の廃れが目立ち、真っ当な価値観を持つ人間にとっては世知辛い世の中になっているとも思うわけです。

情報流民時代の“心の渇き”に
“オアシス”を提供したい

 このような時代、いわば“心の渇き”を無意識にでも感じている人たちに対して、BESSは、“心のオアシス”を提供できるのではないか、それを提供していきたいと考えました。その発想の背景にあったのは、LOGWAYに来場した人の笑顔や、LOGWAYコーチャーの存在です。
 人は親切にされるだけでなく、本来、親切にすることも好きであり、本心ではそうした行動をしたがっています。LOGWAYコーチャーは、BESSの家に暮らす先輩たちに「BESSの家での暮らしをLOGWAYに来場される皆さんに伝えてもらいたい」という発想を現実化した制度ですが、ある時、コーチャーの方々から「よくぞ、私たちの心がわかってくれた」と言われました。「人に親切にすることがちょっと嫌味になった時代、ここなら堂々とできる」と。気持ちの通じ合う人同士の集まりでは、助け合うことがしやすくなる、BESSはその場を提供したというのです。そこで親切にされた方がBESSの家に暮らすようになったら、また他の人を助ける役割を担っていくかもしれない、その連動が、私にはまさに“オアシス”のように感じられました。
 誰にもある自分の心を解放する、自ら何かに気づいて起こす行動は、その中に身をおくことで自然に出てくるもので、それができるに相応しい場、環境が必要だということです。そういう意味では、“オアシス”という言葉を思いついたのは、BESSファンに囲まれたからではないかと思っています。
 この“心のオアシス”を、BESSは、LOGWAYという場だけでなく、BESSの商品という形でも提供することを目指していきます。10月に発売した新商品、三角WONDER「間貫まぬけのハコ」も、その一つです。どこか窮屈さを感じる世の中において、あえて「マ(間)」や「ヌケ(抜け・貫け)」を取り入れた商品へ、この命名ができたのも感性マーケティングのBESSだからこそではないでしょうか。また、心地よく暮らすためのマナーをBESS流に整理した「梺六範ふもとろっぱん」もBESSの感性を表現したものです。先にお話しした「家は道具」などのコンセプトも含めて、感性を核とするBESSは個性ブランドであり、他に埋もれることのないブランドだと自負しています。
 マーケットを作りながら広げていく、メイクマーケットがBESS本来の変わらぬ使命だと心得ています。これまで、BESSの家のユーザーとも、楽しい暮らしのための「使い手」と「造り手」という役割分担による“コラボレーション”で、感性市場を広げてきましたが、外に目を向けてみると、業種・業態は違えど、様々な角度からBESSの価値観を面白がってくれる方たちがいることを自覚することとなりました。私たちの本質的な強み、感性マーケティングは、情報過多社会の中でむしろ流されにくいと気づいた今、これから先は自信をもって、BESSに関心を持たれている方たちと一緒に事を起こし、仲間を増やしながら、今まで以上に感性市場を、住産業という枠を超えて広げていこうとの想いに至り、その宣言として、“オアシス業”と表することとしました。敢えて“業”とつけたのは、「ここにオアシスがあるからおいでよ」という建付けではなく、BESSが触媒として入ることにより、お互いの業の効果を高め合い、互いに役立つようなコラボレーションをビジネスという形にしていきたいと考えたからです。感性マーケティングを続けてきたBESSだからこそ相乗効果が出せるはずです。

株主の皆様へのメッセージ

 当上期の業績は、売上総利益率がウッドショック前の水準にほぼ戻り、固定費削減も進捗したことで営業黒字を確保しました。新規来場数は前年同期比122%と引き続き伸長し、受注も上向きにあるものの(契約棟数は前年同期比157%、契約高は同112%)、期初の目論見より遅れたため、契約残高が前期末比82%に減少し、通期の営業利益予想を大きく下方修正することとなりました。
 下期も「原点回帰」のもと、感性マーケティングや農耕型営業など、BESS本来の道を力強く前進していきます。また、 “オアシス”を具現化した新商品、三角WONDER「間貫けのハコ」の販売を契機としたブランドプロモーションの開始、主力商品シリーズの期間限定特別モデル投入などを通じて、商品ラインナップの価格帯を広げながら、本回復に向けての取り組みを強化していきます。そうしてBESSは、商品やLOGWAYを通じて、BESSファンとともに、心の中にあるオアシスをシンクロさせながら、コラボレーションによって互いの力を発揮し合い、まずは本回復を成し遂げ、さらに加速して新たな価値創造にもチャレンジしていきます。
 当社としてオアシス業を掲げるに当たり、理念や本質を貫きながらも時代の流れを捉えた具体的なビジネスを形にしていく仕事は後進に任せ、私自身は創業者として大所高所の視点からサポートする立場へ、来年6月に代わることとしました。それによって、ビジネスの現実化をより加速させ、業績にも弾みがついてくるものと捉えています。
 これからは勢いをつけて、本来の形に戻っていこうと、今まで以上に社内一丸で、我々の描く方向へ力強く歩んでいこうと思います。株主の皆様におかれましても引き続きBESSの価値観を面白がっていただき、変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2023年11月

梺(ふもと)六範(ろっぱん) 梺(ふもと)六範(ろっぱん)
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特 集

まぬけは愛だ。 まぬけは愛だ。
まぬけは愛だ。 まぬけは愛だ。

この秋、BESSは、新たなメッセージ「まぬけは愛だ。」を掲げて、ブランドプロモーションをスタート。新商品の三角WONDER「間貫まぬけのハコ」を発売し、これまで以上に間口を広げ、さらなるBESSファンづくりに取り組みます。

「まぬけ」という言葉。
一般的には好ましくない意味で使われることが多いのですが、今回、BESSは、あえてこの言葉を掲げています。
今は、情報が溢れかえり、ともすると情報に流されてしまう、また何につけても効率を求められます。そんな空気に、どことなく窮屈さを感じている人も多いのではないでしょうか。こうした“心の砂漠化”に対して、BESSは“心のオアシス”の提供を目指したい。そもそも、身体や心を持ち、失敗もするし、完璧とはいえない人間には、いい・・加減に力の抜けた緩みや気持ちいい隙間、言わば、「マ」や「ヌケ」が必要なのではないか。BESSはそう考えました。

新商品 三角WONDER「間貫けのハコ」 新商品 三角WONDER「間貫けのハコ」

新商品 三角WONDER「間貫けのハコ」

このマやヌケは、日本古来の美学の一つ「ヌケ」「スキ」にも通じます。
日本の家には、かつて、マがあって、ヌケがあり、人の寄り付くスキがありました。
家と庭、親と子、家族とご近所さんとの間で、ちょっと留まれたり、通り抜けたり、つながったりするところ。そんな“縁側みたいな家”ができないか。

新商品 三角WONDER「間貫けのハコ」が目指すのは、「つながりのある暮らし」です。
「貫」は、建築における材と材をつなぐ水平部材である「貫(ぬき)」からきています。マがあって、ヌケがあって、「つなぐ」家でありたいとの意味をネーミングに込めました。

内と外、人と人をつなぐ縁側 内と外、人と人をつなぐ縁側

内と外、人と人をつなぐ縁側

ひとつながりの室内空間 ひとつながりの室内空間

ひとつながりの室内空間

「間貫けのハコ」で、象徴的なのが、家の外と中をつなぐ縁側。何もしなくても、腰をおろすだけで、自然と人が寄ってきます。
無垢材を敷きつめた居間では、床座の暮らしを提案。居間と縁側とで目線がつながります。
家の中も、国産杉にぐるりと囲まれた大らかなひとつながりの空間です。吹き抜けを通して、1階と2階がつながり、風も通り抜けます。
七寸勾配の屋根と外壁には、同じスレート材を貼り、独特な一体感を生み出しています。このモチーフはアルマジロ。強靭な甲羅を纏っているのに、どこか愛嬌がある、この甲羅を持つ唯一の哺乳類をイメージしてデザインしました。
今回の商品では、マーケットプライスも追求。色々な暮らしをやわらかく受け止める、これまで以上に間口を広げた商品で、さらなるBESSファンづくりをしていきます。

この「まぬけ」は、新商品に限らず、BESSの家に通底するコンセプトです。大きな吹き抜け・ロフトや外につながるデッキなど、BESSの家には、マやヌケをたくさん取り入れてきました。さらには、庭や眺望など自然を身近に感じる暮らし、言わばマやヌケのある土地での梺ぐらしを提案しています。

「間貫けのハコ」発売とともに、「まぬけは愛だ。」のメッセージを掲げて、新たなブランドプロモーションも始めました。
新広告での発信を広げるとともに、「まぬけは愛だ。」をテーマにした、オウンドメディアも立ち上げ、「ま」と「ぬけ」にまつわる人や物などの様々なコンテンツを掲載しています。
「ま」と「ぬけ」を切り口にした新たな展開で、さらなるBESSファン開拓に挑みます。

「間貫けのハコ」商品ページ 「まぬけは愛だ。」
スペシャルサイト
「まぬけは愛だ。」スペシャルサイト 「まぬけは愛だ。」スペシャルサイト

「まぬけは愛だ。」スペシャルサイト

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TOPICS

2023年春から秋冬にかけての様々な取り組み、活動を紹介します。

  • 「まぬけは愛だ。」スペシャルサイトTOPページ 「まぬけは愛だ。」スペシャルサイトTOPページ TOPICS 1 新コンセプトメッセージ「まぬけは愛だ。」
    をタイトルにWEBメディア開設
    「まぬけは愛だ。」スペシャルサイトTOPページ
    「まぬけは愛だ。」スペシャルサイトTOPページ

    2023年10月、新コンセプトメッセージ「まぬけは愛だ。」をタイトルに冠した、WEBメディアを開設しました。今の窮屈な世の中にはもっと「ま」と「ぬけ」が必要でないかと、さまざまなゲストの方々と「ま・ぬけ」について探求します。サイトのナビゲートをするのは、「ま」と「ぬ」のキャラクター。「ま」と「ぬ」による、BESSの家「間貫けのハコ」を舞台にした「まぬけ座」で新商品「間貫けのハコ」も紹介します。

    「マがあって、ヌケがある」ことが、いかに人を、暮らしを文化的に豊かにしてきたのか―そんな探求をしていきます。新サイトを起点に、オウンドメディアを通してブランドメッセージの発信を広めていきます。

    “「ま」と「ぬ」のキャラクター 「ま」と「ぬ」のキャラクター
    ショート動画「まぬけ座」の一画面 ショート動画「まぬけ座」の一画面
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  • 小泉俊博 小諸市長(左)と、当社執行役員 壽松木康晴 小泉俊博 小諸市長(左)と、当社執行役員 壽松木康晴 TOPICS 2 長野県小諸市と移住定住促進を
    軸とした連携協定を締結
    同市内の分譲区画も首都圏からの
    移住/二拠点居住者で完売
    小泉俊博 小諸市長(左)と、当社執行役員 壽松木康晴
    小泉俊博 小諸市長(左)と、当社執行役員 壽松木康晴

    2023年5月に長野県小諸市と「移住定住促進を軸にした地域活性化に向けた連携に関する協定」を締結しました。同協定に基づき、官民連携で小諸での暮らしの魅力を発信、首都圏の潜在移住関心層に向けてPR活動を展開しています。

    同協定の背景となったのは、昨年BESSが開始した分譲事業「FuMoTo」の第一弾となる、小諸市にある「小諸 梅の坂上 FuMoTo」。BESS事業で提唱してきた、自然を身近に感じる大らかな暮らし「梺ぐらし」を実現する場「小諸 梅の坂上 FuMoTo」は20区画が完売し、購入された方は全員が首都圏からの移住、もしくは二拠点生活をはじめる方で、既に生活がスタートしています。
    連携協定に基づき、7月には、代官山の当社展示場「BESS MAGMA」にて、信州・小諸の食文化や暮らしを感じられ、移住についてのリアルの話を聞けるイベント「コモロミニッツ」を開催、600組約1,000人の方々にご参加いただきました。
    また、8月には1泊2日の小諸市での暮らし体験「移住体験ツアー」を開催し、17組23名の方が参加され、「先輩移住者のお話が大変参考になった」「小諸のよさをギュとつめ込んだツアー」などの声があり、連携協定によって広がる可能性に手応えを得ています。

    「小諸 梅の坂上 FuMoTo」(5月撮影) 「小諸 梅の坂上 FuMoTo」(5月撮影)
    大盛況のコモロミニッツ 大盛況のコモロミニッツ
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  • 「保育園留学の寮」完成イメージ 「保育園留学の寮」完成イメージ TOPICS 3 施設・店舗建築を専門に担当する
    特建事業室で「保育園留学®の寮」を
    共同プロデュース
    「保育園留学の寮」完成イメージ
    「保育園留学の寮」完成イメージ
    はばたく家のイメージを実現 はばたく家のイメージを実現

    施設・店舗建築を専門に担当する特建事業室では、「保育園留学」を展開する株式会社キッチハイクと、2024年2月の竣工予定で、北海道厚沢部町の「保育園留学の寮」を共同プロデュースしています。
    保育園留学は、2週間ほど子どもが保育園に通いながら家族で地域に滞在できる暮らし体験。厚沢部町の「認定こども園はぜる」には、約1年間で全国から約150組が留学、リピート希望率95%以上と大きな反響がある一方、地域側に滞在施設が既に足りないという課題もありました。
    そこで、留学家族専用の住まい「保育園留学の寮」を新たに用意することにいたしました。
    「保育園留学の寮」は、「すみかログ」をベースに、子育て家族向けに特化。保育園留学の受け入れ先である「認定こども園はぜる」の保育士が監修に参画、在園児にもプランの意見をもらい、「空飛ぶ家」を作りたいなどの要望を、様々な創意工夫で現実化しました。
    今後も特建事業室では、BESSコンセプトと親和性の高い事業者等と協働してビジネス物件を形にしていきます。

    はばたく家のイメージを実現 はばたく家のイメージを実現
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